北海道車中泊の旅日記・10 東北経由で、帰路へ

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10 東北経由で、帰路へ
8/30(水)函館~青森~岩手~宮城~東京

函館を離れる30日の朝、快晴☀
早起きしてヤマキさんと函館の街を散歩した。けっこう朝から活動している地元の人も多く、みんなでこの爽やかな空気を共有していることがうれしかった。
昨日曇りで微妙だった函館の風景もたくさん写真におさめた。
朝の函館を満喫してからいざ、函館港へ向かう。
私は9月2日に仕事があるため、最悪でも前日の9月1日に帰らなくてはいけない。 ということは、東北を通過する帰りの道のりを考えても、この日に函館から青森には渡っておきたい。
20分ほどで函館港に到着し、青森行きのフェリーの切符を購入する。函館-青森間のフェリーは2つ会社がある上に、1日に4~5便と割と便数が多い。 当日でも余裕で購入できた。
近くのコンビニで朝ご飯を調達し、フェリーに意気揚々と乗り込む。
フェリーに乗るのは今回が4回目で、もうすっかり慣れたものである。

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函館から青森まで4時間くらいかかるが、今回のフェリーの旅はとても快適だった。というのも、窓際にカウンターのような席があって、外の景色を見ながらずっと座っていられるのだ。
しかも、港を離れるとあとはずっと同じ景色に見える水平線と違って、最初から本州の先っぽが見えている。これはおもしろい。あとで調べてみたら、苫小牧-大洗のほかにも、新潟-小樽とか色んなフェリーがあって、次に行くとしたら別のルートもよいかもと思った。
そしてフェリーはあっという間に青森に到着した!

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私は東北上陸自体が初めてである。
ちょうどお昼時で、前もって友人に教えてもらっていた青森名物?の味噌カレー牛乳ラーメンを食べた。名前からしてちょっとB級グルメっぽいが、想像していた以上においしかった。

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再び車に乗り込み、青森で唯一見てみたかったスポット、蔦沼に向かう。
沼の水面に周りの木々が映りこんでいてとても神秘的なところだった。
もうちょっと時間があったらぐるっと歩きたかったが、駆け足になってしまった。

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その後、有名な奥入瀬渓流沿いの道をたまたま通りかかる。
せっかくなので車を降りて渓流がふんわりとした写りになるよう、スローシャッターの写真にチャレンジしてみた。
その間ヤマキさんは車で仕事・・・大変・・・

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その後、十和田湖へ。
これまた駆け足でただ寄り道しただけになってしまったが、十和田湖のスケールの大きさを実感したのでよしとする。これでも日本で一番大きい湖ではなく、12番目だそうだ。
以前島根を旅した時、宍道湖が海のように見えて驚いたものだが、その宍道湖も7番目の大きさだった。

あちこち移動していたら結構いい時間になり、今日は岩手県内の道の駅「道の駅とうわ」にて車中泊が決定した。私はもう慣れっこになった車中泊だが、ヤマキさんは車中泊デビューである。
道の駅のすぐ裏手にある「東和温泉」に入ろうとしたら、今日はボイラーの故障とかで何とかの湯が入れないそうで、なんと入場料が無料になった。ラッキー!
お風呂後、休憩場を使わせてもらってヤマキさんは仕事。(お疲れさまです)
私はコンビニにごはん&酒を調達しに向かう。

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ちなみにヤマキさんは、車中泊仕様の車内でも仕事をこなしていた。
もはやノマドの達人である。最後の夜も、快適に就寝した。

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8月31日、起床。いよいよ最終日を迎えてしまった。
今日は岩手から東北道を南下しながら東京をめざす。
ちなみに岩手では小岩井農場に立ち寄りたかったけど、今回は時間の関係で断念した。ソフトクリームを食べたかったのに大変残念である。
道の駅とうわを出発し、ヤマキさん希望の、宮城の「洋菓子ヤマキ」さんへ向かう。
このお店の看板のフォントがかわいい上に、自分と同じ名前!と、以前ヤマキさんは電車+バスで訪れたことがあるそうだ。洋菓子ヤマキのご主人と奥さんは、我々の突然の訪問を歓迎してくれ、厨房に案内され、さらにはシュークリームとコーヒーまでごちそうになってしまった。
東北の人はあたたかい。

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さて東京まではまだまだ遠い道のりである。
途中の東北道のサービスエリアで牛タン定食に舌鼓を打ちながら、「宮城のさあ、蔵王の御釜見たいよね」という話になる。
山の上にあるという御釜。
時間はないと言えばないしあると言えばある。
東北道がそこまで混んでいなければ寄り道できる。 ただ、いかんせん天気が微妙だ。この辺は晴れているが、山の上はどうかわからない。
行ってみて御釜が見られなかったら時間の無駄になるかもしれない。
けれども、「今日が最後の日だし、行くだけ行ってみよう!」 といざ御釜へ向けて出発した。

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目的地である御釜まではエコーラインという有料道路を通るのだが、最後の方はもうかなりのくねくね道で結構な山の上だった。

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ヤマキさんに撮ってもらった御釜出現待ちのわたくし

しかもやっとのことで駐車場に到着するも、完璧な濃霧!御釜はどこだ!
どうやら目の前にあるらしいけど姿を現さないぞ!
我々は「おーかーま、おーかーま!」という意味不明な御釜コールをかけつつ、しばし御釜出現を待つがなかなか現れない。
山の上で1700mくらいと標高が高く、風が強くてかなり寒い。この強風の中待つのは限界があるので30分だけ、と辛抱強く待ち続けるも、現れない御釜。
そのうち私は待つことに飽きて、この霧が立ち込める中咲いているお花の景色もなかなか幻想的だなあ、と花を撮りだしたその時!
「さおりんさん!御釜が!!!!」というヤマキさんの叫び声が!
その瞬間だけガスが晴れて、御釜ちゃんがその姿を現してくれたのだった。

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彼の姿をおがめたのはほんの一瞬だった。なんというツンデレ!
寒いしこれ以上待っても御釜のガスはもう二度と晴れそうにないので、あきらめて車で麓へ戻る。
おかしいなー、麓はとってもいい天気なんだけどなー、不思議だなー。
利尻の時と同じパターンである。まあ一瞬だけでも御釜に会えたからよかったね!と、東北道へ戻り帰路へつくことにしたのだった。

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途中の岩手山SAからは岩手山がどどんとそびえていた

そうそう、宮城の高速を走っていたら、人生初の検問に引っかかった。
免許証の提示を求められ、東北道通過の目的をおまわりさんに告げる。
「何かあったんですか?」とダメ元で聞いてみたら、どうやら事件を起こした犯人が逃走中とのこと。あっさり教えてもらえてちょっと意外だった。

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ドナドナトラック発見

東北道を段々南下してくるにつれ、知っている地名がどんどん出てきて我々のテンションは変な方向へ上がっていく。ずっとかけていた音楽も飽きてしまい、数日前からラジオ派になっていたのだが、北海道にいたときに比べてラジオ局の頭数が格段に増えている。
この日結局、岩手→宮城→福島→栃木→茨城→埼玉→東京と、1日で7県移動したらしい。
そして我々はいつのまにか東京へ入っていた。気が付けば高い建物がいっぱい、車もいっぱい人いっぱいである。
車の移動はずっと道路を走っていくので、○○駅着いた!!というような節目がない。
ヤマキさんの住む両国へ寄り、荷物を降ろしてから彼女と別れて、自宅へ向かう。
すっかり夜になっていたけど、普通の時間に帰ってこられてよかった。

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自宅の駐車場に車を停めて、忘れないように今回の旅の全走行距離をiPhoneにおさめる。合計2,760km。稚内から鹿児島までが2,300kmらしいので、日本列島を縦断するより長い距離を移動したことになる。
何事もなく、無事故無違反で無事に帰ってこられた!
今回かなり温泉+車中泊の旅に味を占めたので、また来年も行きたい。今度は道東を攻めたい!

いうわけで、北海道車中泊放浪の旅2017、これにておしまいである。

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玄関でおかえり~と出迎えてくれた、愛犬アビ。ただいま。

 

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