北海道車中泊の旅日記・02 絶景、また絶景

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02 絶景、また絶景
8/21(月)美瑛

この日も朝から快晴だった。
仕事から解放されたというすがすがしい気持ちを胸に、ビジネスホテルについていた朝ごはんをいただく。ホテルは安さ重視だったので食事は全然期待してなかったが、好きな納豆がついていてうれしかった。
そして朝食後、すぐに行動を開始した。

この日の夜に泊まる予定の宿は、旭川から少し下に戻る美瑛にあるため、観光はその周辺となる。
旭川から美瑛を目指しつつ、最初の目的地は行ってみたかった幌加内町の白銀の丘だ。ちょっと距離的に無駄な往復になるけれども、そばの白い花が一面に咲くところで、ぜひ行ってみたかった場所の一つだった。
この日はいい天気すぎて、とてもすばらしい景色だった。菜の花やひまわり、コスモスなど、カラフルで華やかな花畑は見たことがあるが、つつましやかな白い花畑は初めてで、しかもあまり人に知られていないのか、観光客らしき人はほとんどいなかった。

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そばの花というのもを初めて見たが、この可憐な花が咲いた後に実がなって、それをすりつぶすか何かするとそば粉ができて、私たちが食べるそばになるのかと思うととても不思議だった。

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次に向かったのは美瑛の有名な青い池だ。
私は母親が北海道の釧路出身のため、北海道自体は昔から何度も来たことがあるのだが、ここは割と最近有名になった観光地のため行ったことがなく、初であった。
ワークショップに参加してくれた人から「すごい人ですよ」と聞いていて覚悟したものの、何とか駐車場には入れたし、思ったほどの混雑ではなくて写真もバシバシ撮れた。
もっと小さくてしょぼい池を想像していたけれど、思ったよりも大きい、そしてやはり美しい。日によって池の色が刻々と変わるらしいが、特に晴れた青空の日が、水のブルーが際立っていいらしい。
ちなみに池の近くを流れる川の水も青かった。なぜ青いのか理由を調べてみたところ、 白金温泉街にある「白ひげの滝」などから、アルミニウムを含んだ水が流れ出ており、この滝が美瑛川の水と混ざると目に見えないコロイド状という粒子が生成され、それが太陽の光をまんべんなく散乱させているとのこと。
これをもう一度そらで説明しろと言われてもおそらく無理そうである。
ちなみに、この青い池に行く途中にある道の駅みたいなところで、お昼に美瑛カレーをいただいた。
自撮りする人々で大混雑の青い池を後にし、この日もう1か所行きたかった十勝岳の望岳台へ。
たまたまだが、その日調べてみたら青い池のすぐ近くでラッキーだった。

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ここは車で標高1000mの登山口まで行けるところで、車から降りたらいきなりすごい絶景が広がっていた!
普通、登山口はたいてい森の入り口で、樹林帯に覆われていることが多いが、この大雪山系の十勝岳はいきなり高い樹が生えない標高の森林限界から始まるルートである。目の前には噴煙が立ち上る十勝岳(十勝岳は活火山である)のほかにもぐるっと山々がそびえたっていて圧巻の眺めだった。さすが北海道、スケールが違う。
この日はすごく天気がよかったので、登りたい気持ちをぐっと抑えた。
登山者の恰好をしている人たちも多く、ちょうど時間的に下山してきた人たちもちらほらいた。来年行くときは絶対登りたい。
十勝岳のビジターセンターも最近できたばかりの建物らしくて、とても新しくてきれいだった。変な話、山行の時はここで車中泊して朝イチで登り始めるのもよいかなと思った。

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ビジターセンターでは美瑛フロートをいただく。
正直、普段甘い物にはあまり興味がないのでフロートを注文することはほぼ皆無なのだが、ちょうどのどが渇いていて、でもソフトクリームも食べたくて・・・というときにちょうどいい、ソーダフロート。

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さて名残惜しいが、そろそろチェックインの時間が近づいてきたのでこの日予約してある美瑛の宿、給食室へ向かった。
ここは以前給食を作っていた経歴のおばちゃん(と自分で名乗るので、私たちも自然とおばちゃんと呼んでいた)がやっている宿で、美瑛の有名なスポットからほど近く、誰かの家に泊まりに来たみたいな気楽さがよかった。朝・夕どちらもごはんがついており、どちらもかなりのボリュームでごちそうだった。
夕食の前に、おばちゃんが温泉の割引券あるから入ってきなーと渡されてよくよく見たら、さっき通ってきた白金温泉エリア(白ひげの滝とか青い池のあたり)で、元来た道を戻る形になったが、温泉はとても気持ちよかった!(※注:この後、旅では6~7回温泉に入ることになる。北海道はあちらこちらに温泉があって大体入浴料が500~600円くらいなので、温泉に入ってから車中泊、という黄金の行動パターンができる)

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お風呂でさっぱりした後、また30分かけておばちゃんの給食室へ戻ってみると、チェックイン時には全然いなかった車がもう2台も停めてあった。1日4組しか取らないらしく、あとは女性1人が来るということだったが、うちの車をどこに停めるかおばちゃんに指示されている間に、その女性が車で到着。
車を見ると、以前うちが乗っていた愛車と同じ、軽のミラジーノだった。
夕食時に、その人も関東の人で、東北の青森まで運転して青森から函館を経由し、美瑛に到着したという話を聞いて仰天した。軽自動車での高速運転は全然パワーが出ないので、長距離の移動はかなりきつい。以前ミラに乗っていた時は全くやろうとも思わなかった。
根性に自信がある人はぜひやってみてほしい。

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夕食後、眼鏡を装着し、パーカを着込み、チューハイを1缶持って宿の前の道路に寝転んで星を眺めた。
丘と一緒に撮ったら美瑛らしいかな?と思ったが、おばちゃんの言う通り丘のバックには旭川からのかなりの光害があって微妙だった。かなり遠く離れているのに、都市ってすごい。
美瑛では防雪林と一緒にいい感じの天の川が撮れて大満足。流れ星もたくさん眺められた。
その後雲が出てきてしまって、結局朝日も見れずじまいだったので(考えてみれば、今回の旅では日の出には恵まれなかった、しかも翌朝は土砂降り!)夕食後早々に星を見られてラッキーだった。
そのうち、23~25の3泊で取っている利尻の山の天気予報があやしくて、ヤマキさんと稚内で合流予定のユリコさんがメッセンジャーでやり取りするも、私は疲れて横で爆睡していた。

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